メドピアアンケート記事

クリニックの事業計画書の作成

1.事業計画とは


開業とは起業すなわち事業を始めることです。

事業を確実に成功させるためには、事業を成功させるためのきちんとしたプランが必要です。このプランのことを事業計画といいます。


2.事業計画書を作成する目的

 

(1)投資額が適正かどうかを判断する

開業には大きな投資を伴います。そうした大きな投資をして開業した場合に実際にやっていけるのかどうか、また何にいくら投資したらいいのかを判断するために事業計画書を作成します。


(2)金融機関から融資を受けるため

開業するためには、多額の資金が必要です。金融機関から融資を受けるためには、事業計画書を作成して提出する必要があります。


3.事業計画書は誰が作るべきか

 

開業の際の事業計画書の作成については、コンサルタントに依頼している先生が多いと思います。しかし、大まかな計画書は先生ご自身で作成し、その内容を理解しておいた方がいいと思います。

私の事務所のホームページでは先生ご自身で簡単に作成できる事業計画書作成ソフトを無料公開しています。


4事業計画書作成のポイント

 

(1)開業の理念(目的)を明らかにする

 開業するからには開業の目的を明確にする必要があります。患者から見てわかりやすい特徴のある医院を作ることが大切です。


(2)開業の戦略を具体的に記載する

 開業の理念を実現すために具体的にどういう方針で、どういうことをやっていくのかを3つから5つくらい箇条書きで記載します。


(3)院長経歴で自分の持っている強みを明確にする

 院長の学歴、職歴、学位、専門医資格、所属学会、どんな患者を何年くらい診ていたのか、特殊な技術等を記載します。   


(4)設備投資額を見積もる

 設備投資とは、 戸建て診療所であれば土地建物の取得費、賃貸での開業であれば物件を賃借するための敷金、保証金、内装工事代と、医療機器、事務機器等の購入費です。設備投資金額が大きくなると開業後の損益分岐点が高くなるので注意が必要です。


(5)開業特別経費を見積もる

開業時には、物件を賃借するための仲介手数料、開業前家賃、開業前人件費、、開業時の広告費用等特別な支出が必要です。


(6)資金の調達方法を決める

 開業の際には自己資金に加えて、金融機関等からの借入と、医療機器等についてはリース会社からのリースによって資金調達を行います。


(7)収入を見積もる

開業後の収入は保険診療と自由診療についてそれぞれ次の計算式で見積もります。


年間収入=診療単価×1日の予測来院患者数×診療日数


開業後3年間は通常患者数は増加するので、開業後3年目を収入の目標金額とします。


(8)支出を見積もる

開業後の支出については、変動費と固定費にわけて予測します。
変動費とは、収入の増加に伴って比例的に増えていく経費で、薬や材料費、検査委託費等です。変動費は収入に対して○○%という形で予測します。
一方固定費は、収入の多寡にかかわらず毎月固定的に発生する費用で、家賃、人件費、水道光熱費等の経費です。また支出額には院長自身の毎月の生活費、借入金の元金返済額、税金も計上します。


湯沢会計事務所 代表税理士 湯沢 勝信

http://www.yuzawa.com/

 

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