開業事例インタビュー記事

開業事例 〜若い世代の方にも内視鏡検査の重要性を周知したい ありずみ消化器内科〜

ありずみ消化器内科

ありずみ消化器内科

▲ありずみ消化器内科 院長 有住忠晃氏

2020年9月、大阪市西区南堀江のスギ薬局3階に開業したありずみ消化器内科。大阪メトロ千日前線桜川駅から徒歩5分という都心で、働く人が多いだけでなく、近年マンションの建設が相次ぎ人口も増加しているエリアだ。若い患者もよく来院するという同クリニックの有住忠晃院長に、クリニックのビジョンや開業までの道筋について伺った。

 

---有住先生が消化器内科を志されたのはどうしてでしょうか。また開業されるにあたっての思いや、ご自身が理想とされるクリニックについて教えていただけますか。

有住 父が地元の徳島で消化器内科医として開業し、地域医療に取り組んできたのを幼い頃から見てきたので、その姿に憧れて医師を目指すようになりました。消化器内科に進んだのもその影響が大きかったのですが、実際に学んでみて、消化器内科は食物を口に入れてから出すまでのすべての臓器や、消化に関わるあらゆる臓器を診る科であることに魅力を感じました。また当院では内視鏡検査にも力を入れていて、小さなポリープは日帰りで切除するなど、内科的治療だけでなく、外科的なことまでできることにもやりがいを感じています。

実家は兄が継いだので、私は「好きなことをやっていいよ」と言われ、大学で癌の研究に携わっていました。学会発表や論文作成は楽しかったものの、だんだんと父のような仕事がしてみたいと思うようになり、知り合いのクリニックで働き始め、開業を目指すようになりました。

当院を開業した西区南堀江周辺は、比較的若い方が多い土地柄で、患者さんも20代から50代が中心です。当院としては、若い世代がもっと健康への意識を高めていただき、検査を受けることの重要性を理解していただけるよう努めたいと思っています。早い段階で疾患を見つければ早期治療に繋げられますから。若いから大丈夫ということはなく、実際、内視鏡検査で病変が早期に見つかって治療できた患者さんもいました。ですから、少しはこのエリアの健康に貢献できているのではないかと感じています。

初めて内視鏡検査を受ける方は、どうしても痛いのではないか、という不安からためらわれることもあるでしょうが、なるべく安心して受診し、検査を楽に受けていただけるよう、最適な鎮静剤を使うなどの工夫をしています。

また患者さん対しては、医学用語などの難しい言葉は使わずわかりやすく伝えること、身構えずに何でも話してもらえるような関係性を作ることを心がけています。自由に喋っていただくことで、ご本人が自覚していない症状に気づけることもありますので。

 


▲▲受付と待合室(上左) ▲診察室(上右) ▲内視鏡室(下左) ▲リカバリー室(下右)

 

---ここで開業された経緯や、立地などの条件面で先生がこだわられたこと、スギ薬局さんとの連携について教えていただけますか。

有住 堺市在住なので、最初は自宅近辺で物件を探していたのですが、堺市は開業医の方が多かったため、大阪市内まで枠を広げて探すことにしました。「人口が多い」「競合が少ない」「大通り沿い」などを条件に挙げていましたが、一番は「スペースの広さ」でした。内視鏡などの設備を設置するにはある程度の広さが必要でしたから。

病院勤務を始めた頃からネットで開業に関する情報を調べていましたが、具体的な場所探しを始めたのは開業の2年くらい前でしょうか。ここはネットの情報サイト経由で紹介された物件です。実はもう一つ候補があり、最初はそちらの方が気に入っていました。ただ実際に見学に来てみたら、こちらの方が大通り沿いで人目につきやすく、建物もキレイに改装されてスペースも広かったので、最終的にはこちらに決めました。 広さが助けになったのは、発熱外来を始めた時ですね。クリニックとは別のスペースを同じフロアに確保できたので、導線を完全に分けられましたから。

スギ薬局のビルで開業を決めたので、スギ薬局のコンサルタントの方にはさまざまなことでお世話になりました。開業自体初めてで、どんな手順で進めればいいのかも全くわからない中、一から教えてもらいながら進められたのはよかったですね。業者さんも複数の中から選ばせてくれましたし、自分で業者さんを見つけてきた場合は、比較のために他社からも見積もりを取っていただくなど、うまく間に入って調整していただけました。 開業当初は患者さんも少なかったので、どうすればいいのかということを何度か相談し、いろいろな提案を受けました。中でもスギ薬局でうちのチラシを配ってもらったのは周知の助けになったと思います。

スタッフの採用は社会保険労務士に協力いただきながら募集をしたのですが、どういう基準で選べばいいのかもわからなかったので、スギ薬局のコンサルタントの方に相談しつつ採用を決めました。第三者の目から見てもらえるという意味でも良かったですね。

立地的にはスギ薬局の看板がとても目立つので、その上にあるというとすぐにわかってもらえます。「1階のスギ薬局でよく買い物をしていたので来てみた」という患者さんもいらっしゃいます。やはり認知度は高いですね。ドラッグストアには、健康を意識して来る方が多いので、何か気にかかることがあったときに上のクリニックで相談してみようか、ということもあるのではないでしょうか。薬剤師さんとも気軽に相談できますし、連携も取りやすい。そういう面でも、ここで開業して良かったと思いますね。

 

---最後に開業して良かったこと、そして今後開業を目指すドクターへのアドバイスを伺えますか。

有住 開業後は本当に患者さんとの距離が近くなったと感じますね。また、初めて受付業務や医療事務のことを勉強し、今まで見えていなかった仕事のことも知ることができました。開業を考えている方に知っておいてほしいのは、医者の仕事だけしていれば良かった勤務医の頃とは違い、開業医は経営面も考える必要があるということ。コンサルタントの方にもアドバイスはいただけますが、そこは自分が勉強しながら頑張らないといけないと思います。

物件を探していた頃は、引越し先のマンションを選ぶような、ワクワクした気持ちが大きかったのですが、開業が近づくと、本当に大丈夫だろうかという不安も生まれてきました。開業して3年目を迎えた今は、不安とワクワクが半々くらいでしょうか。継続していくための経営面での苦労は確かにありますが、今後ますます発展していきたい、クリニックとして新しいことに取り組みたいという期待感も高まっています。


▲同フロアの別の場所に設けた発熱外来

取材・文/清水真保

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