いまさら聞けない!電子カルテ
電子カルテとレセコンの違い
端的に言うと、カルテとレセコンの違いは「システムの成り立ちと使う人」です。
病院内では、医療情報と会計情報を全く別の人が扱っているんですよね。お互いのコミュニケーションがほとんどない場合も多いそうです。
また、システム自体の成り立ちも違います。レセコンは会計士、検査システムは検査技師、電子カルテは医師が製作に関わっているものが多いです。それぞれ立場の異なる人たちによって、成り立ってきたわけです。
しかし各分野の担当業務に特化したシステムのみで成り立った時代は過ぎ去り、近年はつなぎ目のないシームレスなシステムが必要になってきています。
電子カルテと診療報酬業務の関係性
上述のように、今は完全に業務が分離した状態なんですよね。でも、そうした状況では万が一不要な検査や加算があっても、なかなか気づけないわけです。医師は会計のことを知りませんし、会計の人たちは医師のしていることを知らないわけですから。
今は法規制ができたので少なくなりましたが、昔は薬を処方すればするほど病院の売上になっていました。だから本当に必要かどうかに関わらず、多くの薬を処方する医師もいたんです。
ただ、もし本当に不要な検査や処方をしていたとしても、紙カルテの場合はいくらでもごまかせてしまいます。
しかし、それを電子にし、データとして明らかにしてクラウドに分析可能な状態で蓄積すれば、本当に有用なのかが詳らかになっていきますよね。そのためにも、今後は電子カルテと診療報酬業務の『一体化』を進めていかなきゃいけないんじゃないかなと思っています。